白林檎ベースステーション

白林檎ベースステーションは、林檎系個人サイトです。つまり、アップルコンピュータ社の Macintosh の中途半端マニアがうだうだしているだけのサイトです。得るモノ? 他人にそんなものを求める根性は間違っています。まあ、まったりと日記などをお楽しみください。

白林檎的日常

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2002.8.6

 今日は広島の原爆記念日である。黙祷。

 ちょっとだけ昨日の続き。どうやら住基ネットは Windows NT サーバーで構築されているそうだが、本当に大丈夫なのか、とこの点だけは心配になった。批判するなら住基ネットの目的そのものではなく、構築のされ方ではないのかと、世間を眺めていてこれまた心配になった。まあマスコミはマイクロソフトの言いなりらしいので、しかたがないのかもしれないけれど。

 さて、今日はうちの Windows 2000 にセキュリティパッチを当てて、それから OpenOffice.org 1.0.1 をインストールしてみた。さんざん Windows 嫌いを吹聴しておきながら、って、してなかったっけ? ぼくは極度の Windows 嫌いである。もともと MS-DOS、Windows 95 と使ってきたのだが、いい加減あの破綻した UI と混沌としたシステムに嫌気がさして、Mac に乗り換えたのだ。ただ、Windows 2000 だけは UI 以外は許容範囲なので、一台置いている。さすがに Athron XP 1800 は速いです。

 そういえば一時期 Athoron の PowerPC エミュレーションが話題になったけど、あれはどうなったんでせうね。

 OpenOffice だが、これはかなり完成度が高い。操作感もほとんど MS Office と変わらないが、日付機能はまだ甘くて、明治 134 年というなかなかファンタスティックな年号が表示されたりする。でもうちの場合は表組みとワープロだけが使えればいいので、とりあえずは困らない。

 何よりマイクロソフトの呪縛から解き放たれるというのは慶賀の至りだ。MS Office ともかなり高い互換性を持っているから、もうちょっと安定したら本当に素晴らしいものになると思う。Windows もヤめちまったらどうですかと言われそうだが、Web の仕事をしているとどうしても表示確認用に Windows が必要なのだ。まあ Virtual PC も入ってるんだけどさ。実機じゃなきゃわからない部分もあるし。

 ぼくは以前からオープンソースものに関わってみたいと常々思っていたので、とりあえず本家に登録し、日本ユーザー会(今のところ非公式らしいが)の ML にも登録してみた。なんかこういう「みんなでいいものを作ろう、で、みんなでいいものを使おう!」っていう精神っていいですよね。

 ところで最近話題になった Office スイートには ThinkFree Office もあるが、どうして OpenOffice.org にしたかというと、Apple が Sun と提携して Mac 用の Office スイートを出すんじゃないかと一時期話題になったからだ。Sun はこの噂を否定したけれど、噂になるくらいだからひょっとすると AppleWorks の次期バージョンは StarOffice か OpenOffice に基づいて作られるんじゃないかと思ったのである。火のないところに煙は立たないと言うし。

 もしそうなら Classic Mac OS もサポートして欲しいところだが、さすがに無理かな。こないだ自分で葬ったばっかりだもんね。OpenOffice は C++ だそうだからなんとかポーティングできそうな気もするんだけどなぁ。誰かやってくれないかなぁ。ドキュメントはぼくが全部書くのでもいいから。


2002.8.9

 昨日久しぶりに酒を飲んだら、今日はてきめんに宿酔い。あまり飲んでいないので軽いものだったが、一日中頭が痛かった。

 飲んだ量はそれほどでもなく、生ビールを中ジョッキに一杯と冷酒を一合だけで、以前ならこれくらい平気の平左だった。酒は飲むと強くなると言われているが、逆に飲まなくなると途端に弱くなるということを思い知った。どれくらい久しぶりって、大体四ヶ月ぶりくらいだ。

 それにしても最近は生活にリズム感が無く、もしあるとするならばジョン・レノンもびっくりの変拍子といったテイタラクである。寝るのも起きるのも毎日時刻が違う。昨日なんかはその最たるもので、朝方寝て夕方に起き、二時間半ほど飲みに行って帰ってきたら酔っぱらって寝てしまった。うーん、我ながらどうしようもない。

 今日は先ほどから気分転換になったらいいなとばかりに掃除を始めたのだが、途中で飽きて日記を書いている次第である。いや、書き終わったら再開するけど。基本的にぼくは掃除がニガテでしょうがないんだけど、足の裏がザラザラしないってのは素晴らしいことだとは思う。毎日掃除機くらいかけるようにすればいいんだけどね。

 先週メルマガに書いた事件以降、本当に懲りたので、とりあえずメールサーバー兼 DNS サーバーだけでも UPS に接続。他にネットワーク機器とファイルサーバー用の外部 HDD も UPS につながっている。できれば Web サーバーも無停電電源を用意したいんだけど、消費電力が大きいからなぁ。安いのがあればいいんだけど。

 ところで、Cocoa の勉強を再開した。ようやく作ってみたいというネタが見つかったからである。本当は Java2 でやろうと思ったのだが、Interface Builder で適当にいじっていたらやめられなくなってしまったので、とりあえず Cocoa アプリにすることにする。Java 版はその次にしよう。

 もしうまくできたら公開するので、良かったら楽しみに待っていてくださいね。もしうまくできなかったら公開しないけど、顛末くらいは日記に書こうと思うので、まあ温かな目で見守ってくだされ。


2002.8.14

 何だか日記を書くのも久しぶりである。日記というのは「日々の記録」であると一般的に思われているが、ぼくはこれを「その日の記録」というつもりでつけている。つまり、ある一日の出来事が断続的にであれ書かれてさえいれば、日々つけ続けなくても構わないくらいに思っているわけだが、これが誤りであることは言うまでもない。

 ところで新しい Power Mac G4 が発表されたけど、なかなか独創的なフロントパネルを採用していて、思わず「ツッコミ待ちですか?」と訊きたくなってしまった。Quick Silver が出たときもびっくりしたが、今度のモデルはフロントもリアも穴が多すぎる。なんでそんなに穴をあけたがるんだ、ジョナサンは。そろそろ引退して空の飛び方でも研究したらどうだ。

 ようやく DDR SDRAM に対応したのは評価できるが、DDR に対応していないはずの G4 チップを使っていたり、システムバスが何か中途半端な値だったり、あれだけ騒がれていた次世代 FireWire ポートの搭載も見送られたりと、システム的にもやや不満が残る。Apple にも色々と事情があるんだろうけどさ。いい加減 G4 から離れたらいいのに。この間 IBM が AltiVec 互換の Vector Unit を搭載した RISC チップを発表していたけれど、G5 ってアレを採用するんでしょうかね。というか、してください。今日の暦によれば IBM と仲良くするのが吉です。

 クロック数はそれなりにあがったのだけど、この頃 GHz オーダーというのは CPU メーカーにとって鬼門だったのではないかとつくづく思う。今度のハイエンドモデルは 1.26 GHz だかで、前のハイエンドは 1 GHz だった。これを見て「大して上がらなかったなぁ」と感じる人が実に多い。冷静に考えてみれば 200 MHz 超のスピードアップなんだけど、そこが数字の妙というか、AMD なんかが製品名に 1800 とか 2000 などとつけるのも納得がいく。

 それにしても一番ガッカリきたのは、新製品発表のタイミングで株価が下がったことだ。やっぱり海の向こうでも期待はずれと感じた人が多かったということだろうか。


2002.8.20

 かわぐちかいじの『沈黙の艦隊』を読んでいたら、いつの間にか夜が明けていた。仕方がないからそのまま寝て、起きたらすでに昼を過ぎている。なんとも罪作りな漫画である。

 ぼくの作業はときどき待ち時間が発生する。さらに休憩マネージャを入れている関係で1時間に10分間、強制的な休憩時間が入る。そんなわけでキーボードの横には大抵の場合漫画が置かれるんだけど、いやー、こういうちょっとした仕事の合間に読むって用途に『沈黙の艦隊』がここまで不向きとは思わなかった。結局仕事そっちのけで読んでたもんなぁ。一昨日の晩から読み始め、昨日は読んだ合間に仕事をし、で読み終わったのが今朝。バカそのものですな、これは。

 この作品が書かれたのは 90 年代初頭のことだ。だから作品の初期段階ではソ連だった国が、後半ではロシアになって登場していたりする。この作品の魅力は何と言っても実名で登場する社会組織と、その上で活躍する実在感溢れた架空の人物達だ。冷静になって考えてみるとこの話にはかなり無理がある。しかし、読んでいると思いっきり引き込まれてしまって、読者というよりも「日本国民」のひとりとして、この虚構の歴史に参加しているような錯覚に見舞われてしまう。海江田艦長一人の力ではないだろう。まあ読んでない方はいっぺん読んでみて損はない。

 90年代初頭といえば、インターネットが商用に解放され始めた頃である。誰もその巨大な可能性になど気付いていなかったような時代だ。その時代に、情報のグローバル化や、即座に情報が伝達するネットワーク、個人のための情報網といったものを予言し、実際に匿名の個人の集団が情報を使って世界を動かそうとしている様を描いたのは、すごいとしか言いようがない。手段は主にテレビだったけど。

 もしかしたらかわぐちさんって、この頃からインターネットを使っていたんだろうか。Gopher で FTP ? そんな、学者じゃあるまいし。あ、もうこの頃には Mosaic があったんだっけか? でもこんなに発展するなんて、ほとんど誰も思わなかったもんね。やっぱり大した御仁であると思う。


2002.8.21

 井上毅彦の『バガボンド』を読んでいたら、いつの間にか夜が明けていた。仕方がないからそのまま寝て、起きたらすでに昼を過ぎている。なんとも罪作りな漫画である。

 しかしまあ、こんなことが二日も続くといい加減自分でもアホじゃなかろうかと思えてくる。思えてくるが、面白いんだから仕方がない。『バガボンド』はご存知のようにまだまだ完結しそうもないが、現在まで出ている巻はどういうわけか全部揃っているので、それを読破したわけである。

 いやー、それにしても。今更ながら、吉川英治ってのはすごい作家である。原作は読んだことがないけれど、井上さんの躍動感溢れる漫画を読んでいるだけでもそう思う。井上さんの絵が付いているからこそ魅力が増しているという部分もあるが、なんといっても人物配置が絶妙だ。これが文豪というものなんだなぁ、とあらためて思い知らされた。

 ところでこの漫画のタイトル、ぼくはずーっと「バカボンド」だと思っていた。ぼくだけじゃないはずである。そうですよね?(^^;