意外とひきずる
バッサリンネタであるが、事態は思わぬ方向に向かった。とりあえず
M.K.さんの日記をご確認いただきたい。ベンゼン環なんぞという理系用語の出現に文系頭脳はたちまち拒否反応を示し、体系的な理解云々以前に混乱の様相を呈するが、少なくともバファリンとバッサリンの共通点については理解したつもりになれるし、M.K.さんの先日の日記エントリの意図も何となくではあるが察することが可能である。要するに
このエントリは
理系ジョークだった、という……理解でいいのだろうか(自信ないのか)。
ある人たちからオンライングリーティングカードを頂戴した。平生、かようなコミュニケーションサービスを小馬鹿にしている白林檎であるが、いざ頂いてみると嬉しく、小躍りして喜んだ上、相方を呼んで
三回ほど続けて見た。もちろん、返事もグリーティングカードで送った。これまた、自分では意外なほどに、楽しい作業であった。
こんなところで
交友の狭さを暴露してどうするんだという声が聞こえてきそうだが、ぼくの友達にオンライングリーティングカードを利用する人が皆無に等しいというだけで、交友範囲が狭いわけではない。ぼくを含め「普通のメールでいいじゃん」という人間が多数を占め、またその大半がグリーティングカードというサービスを利用した事がないか、初期の同様のサービスを使って絶望しているかのどちらかであると思われる──最近のカードは実に高機能になっていて驚いたくらいである。大袈裟なようだが、ぼくはここに、もうひとつのデジタルデバイドを見た。
もっとも、このようないわばインターネット上の世代間断絶は、あちこちに存在する。ごく初期からのユーザーは電子メールのサブジェクトに多バイト文字を使うのが信じられないだろうし、その次の世代はニューズグループと最近のMLの現状とを比べてやきもきしている。テレホ世代までは巨大な添付ファイルやHTMLメールに苦い顔をするが、さらに若い世代になるとそんなことは気にならず、むしろHTMLメールを喜ぶ傾向にあるようだ。
気がつけばぼくもやや時代遅れな側に所属しかけている。注意しないとこのままオンライン小言幸兵衛になってしまいそうだ。本業なんだし、インターネットのトレンドくらいはもうちょっと追いかけることにしよう。これからはblogという言葉も
スキキライせずに使うことにします。
日記中でちっとも触れていないためにひょっとして白林檎はオリンピックに興味がないのではないかと思われていそうだが、別にそんなことはない。しかしながら、HDDレコーダのCMではないが「アテネの昼は日本の真夜中」という状況にあって、なぜ皆そんなにオリンピックで盛り上がれるのかをいぶかしく思ってはいる。眠くないんですか。
そんな白林檎だが、女子シンクロナイズドスイミングだけはちょっと興味がある。以前NHKでシンクロの特集をやっていたのを見たからだ。何でも今回のプログラムには阿波踊りの要素を取り入れたそうで、肝心の映像は流してくれなかったものの、音楽を聞く限りではかなり勇ましく、格好良さそうなのである。とはいえ日程も時間帯も全くチェックしていないから、見逃す可能性は非常に高い。まあそうなったらそうなったで、総集編でチェックすれば良いだけのことだ。
こんなんで本当に興味があるのかと思われた皆さん。あるんですよ、あるんです。本当だってば。
何だか知らないが20時間ぶっつづけで睡眠をとってしまい、疲れはとれたものの少々頭がフラフラする。仕方があるまい。ほとんど何もしていないのだが日記スクリプトに少し手を入れたので、その話でもする。
RSSというのをご存知だろうか。blogをされている方なら小耳に挟んだ事があると思う。ご存知ない方のためにものすごく乱暴な説明をすると、RSSというのは更新情報のみをまとめた配信用の文書である。Webのスペースに置くものだが、あまりWebブラウザからは使わず、まあXMLを表示できるブラウザならそれなりに表示できないこともないと思うが、普通はRSSリーダーという専用のクライアントを使う。あまり初心者向けではないが、
この辺の文書が簡潔でわかりやすいと思われる。
書いていて思ったが、RSSとRSSリーダーの関係は、2ちゃんねるのデータファイルと2ちゃんねる専用ブラウザの関係に近いような気がする。ちょっと違うか。しかしユーザーの感覚としてはそれに近いはずだ。
というわけで、使いたい方は「白林檎的日常」メニューエリアの「diaryRSS.xml」をご利用くだされ。
今回の改変は
Yuki::RSSモジュールを使用する事により、実にスピーディに行うことが出来た。実質、一時間もかかっていないんじゃなかろうか。Perlを使って日記スクリプトを組んでいる人には掛け値なしでお勧めできるモジュールである。製作者の結城浩氏に多謝。
仕事で北巽という土地へ行った。地下鉄千日前線の、終点よりひとつ手前の駅である。これは「きたたつみ」と読み、意味するところは巽という地の北部といった辺りであろうと思われるが、この語感からぼくはあるパスワードを思い出さざるを得ない。
ファミコン時代に発売された推理アドベンチャーゲームのひとつに『さんまの名探偵』というタイトルがある。
ググれば関連ページがいくらでも出てくるので詳しい説明はしないが、要旨だけでも書いておくと、桂文珍殺人事件の謎を明石家さんまが探偵となって調査するという、まあ一種の芸能人ゲーである。芸能人ゲーであるが、内容はしっかりしているので、コアなゲーマーでも楽しめる。というか、四角い頭を丸くするくらいの気合いを入れないと、クリアは難しい。
このゲームは、推理アドベンチャーという性格上、攻略には結構な時間を要する。従ってどうしても数日に分けてプレイする必要があるが、まだバッテリーバックアップカートリッジなど存在しなかった時代の事、コンティニューには古きよきパスワードが用いられていた。冒頭に書いたパスワードとは、『さんまの名探偵』のパスワードなのである。
パスワード方式のゲームは、初代ドラクエにしろ何にしろ、必ず「最強パスワード」なるものが出回ったものである。つまり、これを入力しさえすれば、攻略に全く時間を割いていないにもかかわらず、クリア直前から開始できる、というパスワードが、当時の日本中の小学生に広く出回ったのである。初代ドラクエを例にとれば「まるかつは やつはりせかいいちだつた のだよ」というパスワード(ドラクエでは「ふっかつのじゅもん」だが)を入力すれば、レベル20、装備品も所持金も最高値に近いという状態から開始できる。ただし名前は「4きね8」という発音不能なものだったりするが。
『さんまの名探偵』にももちろんこれに類するものがあった。それが件のパスワードで、そろそろいい加減にしろと思われている頃だろうから書く事にするが、「こかまのね たみみこた みねのかね みたたつみ」というのがそれである。何の事はない、最後の音節が北巽をホウフツとさせるというだけの話なのである。
そこ、石を投げないように。
そういえばApple Retail Storeの心斎橋店がオープンするのはもう明後日のことである。記念品や福袋が出るらしいから、きっとMacマニアでごった返すのだろう。ぼくだってMacマニアには違いないが、流石に徹夜までして限定品を手にするほどには熱をあげていないので、少し落ち着いたら様子見がてら入店してみる予定でいる。
Apple Retail Storeはなかなか面白い試みであると思う。世にPCヲタクの数は尽きないが、Macヲタクはそうそういないので、「とりあえずここへ行けば安心」的な場所が出来るのは、Macコミュニティ全体にとっても良い事だ。定期的に小さなソリューションセミナーも開催するようだし、Macを買ったもののやることがないという御仁も、とりあえずRetail Storeへ足を運べばやりたいことが見つかるという寸法で、まあそこまで上手く働くかどうかはともかくとして、「ニッチだが」「ブランド力のある」「パソコンメーカー」というアップルの立場から考えれば、これほどの上策はそうそうない。
とはいえ、価格面で他の販売店と競争できるのかという点については甚だ疑問である。何しろ心斎橋から二十分も歩けば日本橋電気街であるし、そこまで行かずとも千日前にはビックカメラがそびえ立っている。まさか直営店で二割三割当たり前商法はとらないだろうから、白林檎的予想ではかなりの客数を他店に食われてしまうはずだ。
もっとも、少なくともMacをはじめとするアップル製品が、以前よりもずっと人目を惹くようになるのは間違いない。そういう意味では、たとえ赤字経営であろうとも、心斎橋店には末長く頑張ってほしいものである。