白林檎ベースステーション

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白林檎的日常

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2003.11.19

 帝国データーリサーチとかいうところからメールが来て、貴殿はブラックリストに載ったから云々とある。この手のメールが届くのも久しぶりである。暇なら何らかの方法で盛大に祭り上げたいところであるが、生憎こちらは莫迦の相手をする時間など一秒たりとも持ち合わせていない。ま、メモ程度にここへ記した上で、「オンアボキャ」とか唱えておけば充分であろう。なお、ご存知だとは思うが、同様のメールを受け取っている方はくれぐれも支払いなどせぬよう注意すること。帝国データバンクとは確実に何の関係もない。

 さて、今日は『陰陽師』を見た。野村萬斎の演技にも感心させられたが、それ以上に真田広之のキレっぷりが最高である。キレっぷりという言い方は不適切じゃないかと言われる向きもあるかもしれないが、あれはキレっぷりという言葉でしか表現のしようがなさそうだ。もちろん誉め言葉として使っているのである。野村萬斎を向こうに回して一歩も引けをとらなかったその演技に、俳優・真田広之の役者魂を見せつけられたと心底感動しているのである。もっとも、彼の役の動機はイマイチ不明なのだが。他人の心を指して「嫉妬に満ち溢れている」とか何とか言っておいて、まさか阿倍晴明へのそねみが主因ということなどではなかろうな。

 まあ動機は置いておくにしても、なかなかエンターテイメントな映画であった。が、残念ながら白林檎的に難点もあった。夢枕貘の原作を読まずにコメントするのもどうかと思うが、もうちょっとストーリーをひねっても良かったんじゃなかろうか。中盤までにはおおよその結末を予想できてしまった。あと、特殊効果がくどすぎて、時々フィルムのテンポを破壊している。もう少しシンプルな方向に練り込んだら、より映画を盛り上げられたと思うだけに残念だ。こんなことを思っているのはぼくだけかもしれないけど。

『陰陽師』は DVD で発売される、というかもう発売中なのかもしれないが、とにかく DVD では二枚組になるそうである。本編ディスクと特典ディスクという定番の構成だが、とりあえずこの DVD セットに「特典映像“萬斎”」なるコピーを付けた御方には、是非とも強い をプレゼントしたい気分である。瓜か何かに入れて。