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2003.12.22
駅前の時計屋で、腕時計の電池を交換した。時計屋の主人が目の前で器用に作業をするのを見ているのはとても楽しい。腕から外し、今し方止まったばかりのような顔をして差し出したのだが、「これは三年間止まったままだったんですか」と、簡単に見破られてしまった。電池を交換し、時刻を合わせてくれたのだが、三年も止まっていたおかげで竜頭の動きが悪かったのか、油を差してくれた。鮮やかな手腕にほれぼれして、ぼくも今日から時計屋の主人になろうかと戯れに言ってみたら、不器用だから無理に決まっていると相方に言われた。一般人よりは器用なつもりなのだが、まあ確かに無理な話ではある。
新潮文庫に入っている漱石の猫を買ってきて、読んでいる。これを初めて読んだのは中学一年生のときだ。中学生のことだから難解な漢字をある程度廃した、いわば子供版を買ってきて読んでいた。この本は都合六回は読んでいて、今も手元にある。もはや愛蔵版であるが、いい加減ひらがなの多いこの本も読みづらくなってきたので、今回新潮文庫を買った次第である。何度読んでも新たな面白さが発見できる。かような良書はそうそうあるものではない。
年末に向けて〆切がまたひとつ増えた。整体に行きつつ頑張ることにする。
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