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2004.2.14
『フルメタルジャケット』を鑑賞。ベトナム戦争を扱った映画であるとか、海兵隊が主役であるとか、 「苦情」のネタになった とか、そういう予備知識はあったのだが、やはり一度見てみなければ何にもならぬと思い、ツタヤで手に取ったのである。
戦争をテーマにした映画はどうも二極化する傾向にあるようで、すなわち感動のヒューマンドラマか、そうでなければドンパチお祭り騒ぎ大作に大別されるように思われる。『フルメタルジャケット』はどちらかというとヒューマンドラマの系統に属すると思うが、涙を誘うようないわゆる「感動のドラマ」ではない。この作品では戦争を美化もせず、また非戦も訴えず、ただ淡々と海兵隊員とその身近にある戦争を描く。そのリアリズムがこの映画の味であって、観賞後に何とも言えない感慨を抱かせる。
大局的な目的はどうであれ、局地的に見れば戦争はただの殺し合いに過ぎない。殺される側はもちろん、殺す側のやるせなさが、画面を通して痛い程伝わってきた。どうもこのままいくとキューブリック信者になりそうだ。
ベトナム戦争といえば、ブッシュのタコが支持率を落としているらしい。めでたいことである。だがその対抗馬がベトナム戦争の英雄であるというのも、何だかいただけない話である。
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