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2004.5.11
Winnyを作った47氏が逮捕された。少しでも見識のある人なら、これがいかに愚かしいことであるかわかるはずだ。単に道具を作ったに過ぎない人間が逮捕されるなど、前代未聞である。カメラ付き携帯電話の普及によって書店等でいわゆるデジタル万引きが増加しているらしいが、これがより深刻化した場合、警察当局はソニーやシャープや松下や三菱や日電や京セラや(中略)を検挙するつもりなのだろうか。
楽曲を不特定多数と共有する事は、現時点では違法であると言わざるを得ないだろう。公衆送信権を侵害している事は明らかだからである。このインターネット時代にそもそもそのような権利をふりかざすのがおかしいという向きもあるが、悪法といえど法は法、法治国家ニッポンに暮らす以上は、それなりに法律を守るべきだ。もちろん、とっとと法改正してほしいものではあるが。
とはいえ、レコード業界は、現在の状況を悪く考え過ぎである。ぼくはP2Pファイル共有ソフトを利用した事がないからよくわからないが、2ちゃんねるなどを観察していてわかったことがある。彼らの意識において、P2Pファイル共有の利用とは、その名に反して「共有」ではなく、純粋に「入手方法」なのだ。つまり、わざわざ新星堂などへ足を運んでCDを買うという方法から、椅子に座ってマウスを動かしているだけで楽曲が手に入る方法を選んだのである。これはもう、ビジネスチャンス以外の何者でもない。それを違法性があーだこーだといってCCCDなどというタコ技術を導入し、下手にCDの売り上げを守ろうとするから話がおかしくなるのである。アメリカを見てみるがいい。今や楽曲のダウンロード販売で成功しているのはiTMSだけではない。まだまだCDの総売り上げには届かぬとはいえ、その成長率は目を見張るものがある。
47氏の逮捕に比べれば、RIAAの行っている個人を対象とした訴訟の方がまだ説得力がある。便利さを追及する人間の心理を否定する事は、人間文明を否定するに等しい。技術の発展を阻害するような取り締まりは即刻やめるべきだ。
ところで、今日は五月の誕生日ラッシュの二件目、すぐ下の弟の誕生日である。驚いた事に、彼は既に社会人二年目である。ぼくも年をとるわけだ。この弟は妙におっちょこちょいなところがあって、小さな頃から骨は折る、頭は割るで、大変な騒ぎであった。にも関わらず兄弟中で最も運動が得意なのだから不思議だ。あるいは怪我ばかりしてきたからこそ、体を鍛えなければという意識が芽生えたのかもしれない。体を鍛えるということに関してはぼくもちょっとは見習わなければならないと思う今日この頃。ともあれ、おめでとう。
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