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2004.6.20
このサイトについてにも書いている通り、ぼくはLinuxよりもFreeBSDが好きである。Mac OS Xの親戚だからというのも理由として無くもないが、それだけではない。Linuxよりも見通しが良いように思うからである。それから、インストーラが余計なものを勝手にインストールしないのも良い。
まあ、Linuxは言うほど触った事がないので、正確に評価できているかどうかはわからないけれど。
ぼくがFreeBSDを触り始めたのはここ二、三年くらいのことだから、当然訴訟騒ぎがあった当時の事はほとんど知らない。SCO騒ぎみたいなものだろうかと想像してみるが、シェアが減少するくらいだから、ちょっと規模が違ったのかもしれない。何にしても今こうしてFreeBSDを利用できるのは僥倖といえると思うし、開発コミュニティの中の人たちには感謝してもしきれないくらいだ。
ところで、Linuxがここ数年で急激にシェアを伸ばしたのは、FreeBSDのシェアが減った事とは大して関わりがないように思う。もちろんFreeBSDのかわりに導入するという局面もあっただろうが、それが商用UNIXをも置き換える巨大なムーブメントに育っていったことは、FreeBSDのシェア減少だけでは説明がつかない。M.K.さんも指摘されていることだが、ぼくもLinux普及の起爆剤となったのは、RedHatをはじめとする各ディストリビュータの登場だと思う。Freeであるという点では条件が同じとはいえ、企業の経済活動というバックアップがあるのとないのとでは、市場の印象は随分違う。
また、「FreeBSD」が単一のバリエーションしか存在しえないのに対し、Linuxディストリビューションは様々なセットを作成可能である。個人で使う分には前者の方がありがたいが、ディストリビュータが独自性を打ち出して競争を演じるには、後者の方が好都合だったろう。競争には常に分野全体の発展が伴う。発展すれば個人法人問わず参入者は増える。増えればさらに発展し、という、稀に見るほどの好循環だったのだと思う。
もっとも、Linuxの正念場はここからだ。サーバ分野ではFreeBSDが着々とシェアを取り戻しつつあるというし(素晴らしい)、デスクトップ環境に関してはMacにもWindowsにも遠く及ばない。ソフトウェアは出揃ってきているのだが、いかんせんGUI環境がWindowsよりも使いにくい。これは致命的なことだ。
とりあえずGnomeにしろKDEにしろ、WindowsのタコなGUIを真似するのはやめた方が良い。あんなもん真似たところで使いやすいものになるわけがないのである。
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