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2004.7.4
ぼくは文系人間であるので、数学や物理、化学といった科目とはとんと御縁がない。理系科目で何とか人並みに点数を取る事が出来たのは生物くらいのもので、他はもうサッパリであった。
高校が附属校であったので受験勉強などという七面倒なものはする必要がなかったが、逆に必要以上に濃い授業はいくらもあった。例えば世界史の教師は新年度に教室へ登場するなりモンゴル語で自己紹介を開始した。これは彼女の専門が古代東洋史であることに関係があるらしいが、その授業は中世までしか進まず、それも東洋史の領域を出る事がついになかった。日本史などは最初の授業で戦国時代以外は扱わぬと宣言されたし、生物は一年かけて遺伝だけを延々と深く掘り下げる授業であった。英語に至っては文部省指定教科書を開いた事が三年間で一度もなく、『二都物語』原書を読解したり、来る日も来る日もTOEICもどきのテストをする年度もあった。
このようなどちらかというと「学問」に近い雰囲気は好きだったし、それに携わる教師たちにしても、学者をホウフツとさせる妙ちくりんさ──などというと学者諸氏に怒られるかもしれないが、専門家であるが故の一種マニアックな人柄は、思春期のぼくにとって人生観を変えるに充分な興味深さを伴って目に映じたものだった。
その中にあって生物以外の理系科目は比較的きちんと教科書通りに授業が進められていた。高校二年生のときの担任が化学の教師だったために、化学の授業はことさら念入りに行われたのであるが、残念ながらぼくに限ってはほとんど意味を成さなかったと言ってよく、今もって記憶に残っているのはせいぜい元素周期表の記憶術くらいである。「水兵リーベ」のあれである。文系であるので、こういう暗記ごとに関しては理系であっても苦にならない。
随分長い前フリであったが、というかこれが前フリであることに人は驚くかもしれないが、結局ぼくが言いたい事は、 ヘンな覚え方の続きが気になって仕方がないということである。
あと、このM.K.さんの日記からリンクされている元素の擬人化も、面白い試みであると思う。いや、真面目に。
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