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2004.9.8
マイクロソフトといえば天下一の「後追い企業」であるが、そのマイクロソフトがこのほど音楽ダウンロード販売サービスを開始するそうである。iTunes Music Storeを擁するアップルはもちろん真っ向から対決する姿勢であり、世間もこの二社の対決をかつてのSystem 7とWindows 95の全面戦争のときように、固唾を飲んで見守っている。とはいえiTunes Music Storeの魅力はiTunes、iPodとの三位一体によって提供される統合的なサービスであるので、iTunes Music Storeとの比較だけを行うのはそもそもおかしい。
もちろんマイクロソフトもその辺は良く心得ていて、ポータブルデバイスも同時に発表している。しかしながらそのデバイスだけで再生できるような楽曲データを販売するのではなく、WMAをサポートしているプレイヤーなら機種を選ばぬようにするようだ。この辺がマイクロソフトのマイクロソフトたる由縁で、今のところiPodとしか連携できないiTunes Music Storeは、下手をするとかなりのシェアを食われるかもしれない。
現行のiPodはWMAを取り扱えないので、iPodが大人気であるうちはアップルの牙城を崩される事もないと思うが、是非ともSystem 7のときと同じ轍を踏む事のないように頑張ってもらいたいものである。とりあえずさっさとDRMを他社にもライセンスして、iPod互換機を増やすよう努力するべきだと思うのだが、まあ過去の例を見る限り、アップルがその路線はとる可能性は低いといっていいだろう。
アップルは良くも悪くもハードウェアメーカーであるから、自社ハードウェアの売り上げに響くような戦略はなかなかとりたがらない。ソフトだけを売っていればいいマイクロソフトとはアイデンティティのレベルでそもそも不利なのであるが、そんなことを嘆いていても仕方がないので、アップルが今後も無事にiTunes Music Storeを維持していくにはどうすればいいか、考えてみる事にしよう。
明日から。
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