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2004.12.29
今年は何かと災害の多い年であったが、年末に来てまた大災害である。最初期の報道では死傷者合わせて50人などとアナウンサーが話していたのが懐かしい。今や死者だけでも7万人を超え、このままいくと10万人を超える恐れもあるのだそうだ。
深夜にNスペの再放送をやるのは年末の風物詩だが、それが今年は『地球大進化』である。このシリーズでは生命の進化を、主に地球環境の面から捉えて放送しているのだが、驚いたことに、進化を促してきたのはほとんどの場合地球規模の大災害であったというのが、最近の通説らしい。つまり生物のほとんどが絶滅するような過酷な災害の中を生き延びるために、苦肉の策として進化を遂げてきた、というのである。
現代文明に怖いものはない、と、普段ほとんどの人が思っている。ぼくだってそうだ。しかし、今回のような天災の前には、人間など無力に等しいのだということをあらためて思い知らされたという人も多かろう。人間に限らず、一個々々の生命は、地球に比べればほんのちっぽけな存在だ。だからこそ、生命は進化してきたのだ。
現生人類にはもはや遺伝子レベルでの進化は起きないと言われている。しかし文明の進歩は、確かに人間にとっての進化だ。そして文明の進歩とは、より多くの人が手を取り合って、より大きなものに立ち向かえるようになるということだ。できるところから支援を始めるのと同時に、くだらぬ戦争が来年はなくなることを祈るばかりである。
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