|
|
|
|
2005.2.28
元アップルコンピュータ社員のジェフ・ラスキン氏が今日お亡くなりになったそうだ。世間ではスティーブ・ジョブズがMacの生みの親のように言われていて、まあ実際にMacを今の形に持っていったのは彼であるのだが、最初にMacの企画を立ち上げたのは何を隠そうラスキンなのである。
もっとも、彼の考えていた"Macintosh"は、現在のそれとはまったく異なるものだった。そもそもグラフィカルなコンピュータですらなく、名機Apple ][の後を継がせるかのような、マイコン色の強いものだったという。Apple ][は名機ではあったがやはりマニアというか逸般人向けで、ラスキンはもっと一般人向けの、もっと手軽に扱えるフレンドリーなコンピュータを作ろうと、Macintoshの企画を立ち上げたのだった。
いろいろあってラスキンはMacが世に出る前にアップルを退社している。その後、「いろいろ」の張本人であるところのジョブズが完成させたMacintoshは、ラスキンの当初考えていたものとはまったく違った製品になったが、しかし「誰もが手軽に扱えるコンピュータ」というコンセプトは立派に受け継がれていた。ラスキンは今に脈々と続くMacintoshの、まさに父親のような存在だったのである。
Windowsに比べれば大分ユーザーフレンドリーであるとはいえ、年々肥大化の一途をたどるMac OSを、彼はどのような心境で見守っていたのだろうか。もちろん、高度に発達したMac OS Xは、ぼくのような人間には大変使い勝手が良い。しかし、初心者に対する配慮という点では、以前よりもむしろ劣っているように、ときどき思う。
氏の冥福を心よりお祈り申し上げる。
|
|
|
|
Copyright © 2002-2024 WhiteApple all rights reserved.
|