白林檎ベースステーション

白林檎ベースステーションは、林檎系個人サイトです。つまり、アップルコンピュータ社の Macintosh の中途半端マニアがうだうだしているだけのサイトです。得るモノ? 他人にそんなものを求める根性は間違っています。まあ、まったりと日記などをお楽しみください。

白林檎的日常

通常表示に戻る  トップページに戻る  白林檎にメール

日記オプション



2005年9月
2
3
4
5
6
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30



2005年10月
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
26
27
28
29
30

2005.9.25

 今年は五年に一度の国勢調査の年である。そのことをつい先日知った。西暦で五の倍数になる年に行うのがいかにも日本らしい。

 ぼくはまがりなりにも一世帯になるらしく、今回始めて記入することになった。記入することになったのは良いのだが、自分の名前を記入し、引き続いて性別の項目をマークしたところで自分のマークシート記入能力に絶望し、以降は相方に代筆を依頼した。平たく言うと、マークシートの丸印をうまく塗りつぶせないので、相方に代わりに塗ってもらったのである。総務省はマークシートなどという非合理な入力方法はさっさと廃止してはどうか。小耳に挟んだところでは大学入試センター試験に於いても答案はマークシートで出すことになっているとかいうことであるが、鉛筆で丸印を塗りつぶすのが不得手な受験生などは概して損をしていると思う。それとも大学受験予備校では、そういった練習も含めて授業を開講しているのだろうか。

 閑話休題。

 国勢調査票はそれほど項目が多くなく、本当に純粋に統計のためだけに行っているのだな、と実感される。何だか盛り上がりに欠けるのも仕方がないような気がする。国勢調査を盛り上げようという気概が、調査票から伝わってこないのである。国政の基盤となる統計調査なのであるから、もっとこう、記入したい、記入しないと気が済まないと思わせるような、魅力的な調査票であって欲しいものだ。

 また、項目がこれだけでは、大多数が調査結果にあまり興味を惹かれなさそうだ。左右の別とか宗教の違いとかいった枠組みに関係なく、自国の情報に無頓着であるのは、近代的民主国家に起臥する国民としては色々とマズいと思うのだが、どうだろう。この意味でも、国勢調査をせめて衆議院総選挙と同程度には盛り上げた方が良いような気がする。

 例えば、集計項目をもっとバラエティ豊かなものにするのである。「主食は白飯派? パン派?」とか「コーヒー派? お茶派?」とか「尊皇派? 攘夷派?」とかいった項目を追加して、十月一日の回収日に即日集計を行い、政府広報並びに内閣官房長官発表で「平成十七年度国勢調査ニ拠レバ日本国民ノ六割ハ各種茶類ヲ愛飲ス」などと結果を仰々しく告示するのである。NHKの夜の7時のニュースではニュース解説員が大真面目に調査結果の予測と分析を行い、民放各局は全国各地の御飯党やパン党、甘党、辛党、ビール党から日本酒党各派に至るまで、ありとあらゆる党派の有力者を中継し、その様子をぼくはコタツで猫と戯れながらテレビで眺めるのだ。

 ……冗談で書いていたのに、本当に見てみたくなった。

 とにかく、あまり実際的なことばかり黙々と集計し、淡々とデータを積み上げていくだけなのも如何なものかと思う。国民が「日本」という共同体を多少なりとも意識するせっかくの機会なのだから、行政はそれを最大限に利用するべきであろう。少子高齢化傾向に有る人口の変動グラフを提示したとき、それが「興味のある調査結果の一部」であるか「興味のない調査結果の一部」であるかによって、それを見る者の心証はかなり違ったものになるはずだ。少なくとも「少子化でヤバいから、もうちょっと子供を産んでください。育児支援は増やすから」と単に言い続けるよりも、いくらかマシな展望が開けることと思う。

 なんでも今年の前半は死亡率がついに出生率を上回り、人口の減少が確認されたのだそうだ。国勢調査によってもうちょっと詳しい実情が浮かび上がってくるだろう。色々書いたが、個人的には、育児支援や年金制度等の福祉政策にダイレクトに響くであろう調査結果に、実のところ少なからぬ関心を持っている。

 結果がいつどのように発表されるのかを知らないのが困ったものだが。